オカルト・怖い話

『妙見山』怖い話シリーズ56

2020年7月15日

日本屈指の心霊スポットでの恐ろしい話・・・

『 妙見山』

バイト先で知り合った彼には視えると言う・・・

そんな彼とある日、飲みにいった・・・

他のメンバーもまじえ酒を飲みつつ怪談話が始まった・・・

そして誰かが言った・・・

「妙見山行こか?」

今回は世にも恐ろしい怪談話『 妙見山』をお伝えします。

怖異 恐子
皆さん、こんにちは・・・

毎度おなじみ心霊界の石原さとみこと、コワイキョウコです・・・

山・・・自殺者なんかも多い山には、何か悪いものが集まっている気がしますよね・・・

昔の因習や祟りのたぐいが、いまだに続いているのか・・・

それとも新たな呪いなのか・・・

死者が集まりやすい山って・・・

一体、何があったのか気になります・・・

それでは怖い怖い怪談話・・・

『 妙見山』

どうぞお楽しみください・・・

※このお話は5分ほどで読むことができます。

『妙見山』怖い話シリーズ56

 

ここは関西ではかなり有名な心霊スポットである・・・

名は『妙見山』

 

彼と知り合ったのは高校3年生のことであった。

当時、あるスーパーマーケットでバイトしてる時に出会った彼は霊感が強く「視える」そうであった。

彼は一つ年上で、バイトでは私のほうが先輩だったのだが、仮に彼をO君としておく。

O君はとても陽気な性格で、皆から信頼をおける人物だった。

私もO君の人柄に惹かれ、いつしか先輩のような存在になっていた。

 

ある日「よかったら飲みにいかへんか?」と誘われた。

もちろん断る理由もなく、私は一つ返事で了解した。

焼き鳥を食いつつ、楽しい話で盛りあがった所、O君はこう言った。

 

「俺な、霊感があるねん」

 

それは噂で知っていたが、どれくらい信憑性があるかは定かではなかった。

酔った勢いで私はO君にこう言った。

 

私「うわ・・・ほな、なんか怖い話してや~」

O君「ええで。実は俺の住んでるマンションやけどな・・・」

 

O君は話し出した。

 

「俺が部屋で雑誌読んでてんや。夏やから暑いやろ?窓あけっぱなしでいてん」

「ほしたらなんか妙な気配がしてな・・・窓の外をみたんや・・・」

「ほんだら、生首がようさん窓の外を並んでこっち見とるねん。めっちゃビビったで!」

「思わず窓閉めてな、なんやねんあれ?って思ったわ。ほんで便所行きたくなってな、小便に行ってん」

「小便しとったら、イキナリ金縛りにあって天井から長い髪の女がいきなり落ちてきよるねん。」

「目があってなぁ~、何ビビらしとんねんって思ったわ!」

 

霊感がない私だが、これはおもしろい話をきいたと思った

これも彼の陽気な性格のおかげだろう・・・

 

「ほな、シメよか?」

 

O君はそう言って、お茶漬けを注文した。

ひとしきり食べて会計はO君が支払ってくれた。

 

「ご馳走様・・・」と言ったあと・・・

「俺んちこうへんか?」と誘われた。

 

家も近いことだし、私は即座にOKした。

 

「連れ呼んでええか?」

 

連れとはO君の同級生で、私の部署の先輩のHさんであった。

 

「ほな、行こか?」

 

私達は、O君のマンションでおち合せることになった。

O君の住居で驚いたのが、あちこちに御札が貼ってあったこと・・・

曰く、O君の家族は皆「霊感体質」であった。

O君は言う・・・

 

「あんま意味ないんやけどな・・・」

 

ほどなくしてHさんが来訪した。

彼も霊感というものがなく、しかし「霊感」ってものは「うつる」らしい。

Hさんも奇妙な体験をしていたのであった。

 

「Oの家に行くときの話やけど・・・」

 

ここでいわゆる、怪談話がはじまったのだ

酒を飲みつつ話に耳をかたむけた。

 

「こいつ(O君)の家、向かうとき車で線路沿いの道を走っててん・・・(能●電鉄)」

「手前に駅があって、電車が止まってるのを見てんや。そいつを追い越して、ほんで次の踏み切りで、あ~踏切待ちかって思うてんや」

「でもな、遮断機は降りてないし、駅の方を見ても何もないねん」

「せやけど、駅待ちしてる電車追い超して踏み切り待ちしてるわけやろ?そんなハズはないねん!」

「あれは不思議やったわ・・・」

 

電車の幽霊か?

私はそれでも面白いと思った

しかし、話はこれでは終わらなかった・・・

誰かが言った。

 

「妙見山行こか?」

 

そこは関西でも屈指の心霊スポットとして有名である。

 

「行こ、行こ! おもろいやん!」

 

なんだかんだで、即座に話は決まった。

駐車場で話し合いをしている所に、O君の弟が帰宅していた。

実はO君というのは双子で、彼と同じく霊感が強いのだった。

話をすると「俺も行きたい!行きたい!」とせがんだ。

結局、車で4名『妙見山』に行くことになった。

国道173号線をこえ、「一庫ダム(ここも有名な心霊スポット)」を渡り、いざ妙見山を目指し車はひた進んだ。

山道を登りながら、O君は言う・・・

 

「この山上の『野間トンネル』が怖いねん、、、」

「前な、来たことがあるねん。夜やけどトンネルをくぐろうとしたら天気もいいのに急に風が吹くねん」

 

さらにこう言う・・・

 

「そん時な、まわりの森がざわめくねん・・・」

「トンネルの入り口に女が立ってたような気がしてん・・・あれは気のせいやったんかな?」

 

そんな雑談をしながら、私達は目的地へ向かっていた。

うねった道を突き進み、とうとう頂上の野間トンネルに来た。

ゆっくり速度を落としてトンネルに入る。

トンネル中央でO君が言った。

 

「エンジン止めよか?」

 

ブルン・・・とエンジンが止まる。

辺りはシーンとしてる。

 

「なんもないなぁ~」

 

エンジンをかけ、トンネルをくぐった。

トンネルを抜けたところに山茶屋がある。

そこの駐車場に車を止めた。

口々に言う・・・

 

「何もなかったやん?」

 

その時、O君の弟が言った・・・

 

「おる!うわ~気持ち悪~!!」

 

そこは更に頂上へめざす道であった。

その道を気持ち悪いと彼は言う。

 

「そうかな?」

 

正直、私は何も感じなかった。

頂上というのは、大阪市内の夜景が遠くに見えて私的にはとても好きな場所だったから。

ただ、街灯もなく暗闇が覆っていることは多少、気味が悪かったことは確かだが・・・

 

自動販売機の缶コーヒーを飲みつつ、ゆったりしてる頃・・・

O君が言った・・・

 

「『首切り場』行こか?」

『首きり場』

 

この場所はあえて言わないでおく・・・

これはすさまじく怖かった・・・

 

道なき道、けものみちをひたすら懐中電灯とジッポーライターの灯りだけを頼りに進んだ。

進む所が見えない。

周りは雑草が生い茂っていて、前を見ることも困難だった。

やがて、舗装もされていない階段みたいな道を突き進んだ。

 

O君の表情がちらりと光に照らされて見える・・・

人の恐怖した真っ青な顔ってこうなのか?

彼が言う・・・

 

「首がたくさん見える・・・」

「アカン、ここ来るんやなかった・・・ヤバイわ、めっちゃ怖い・・・」

 

Hさんも同様、あきらかに恐怖している・・・

もちろん弟も・・・

私も、もちろん怖かった。

しかし、そんなものは見えない。

ただうっそうとした木々が見えるだけ、、、

少し広場的な場所にたどり着いた。

O君が言った・・・

 

「○○ちゃん(私の名前)見えないんか?」

 

はて?

・・・よく目を凝らしてみる・・・

見える・・・

確かに見える?!

 

見えるという感覚は正解ではない。

感じるのだ。

それは空間から複数が確かに私達を見ている?!

それも見ているだけじゃない

どう表現すればいいか?

『怨念』のような気配を感じる・・・

それがジワジワと迫ってくる感じと言えばいいか・・・

恐怖としか言いようがなかった

 

「ヤバイ?!帰ろう・・・」

 

O君が言う。

 

O君「みんな落ちついてな!」

 

とてもじゃないが、落ちつける雰囲気じゃなかった。

帰りすがら何度もコケまくり、ヒザをすりむき皆、パニック状態、、、

命からがら?車に戻りました。

そして帰路に着いた。

 

「やっぱりあそこは行くべきじゃなかった」

 

これが正直な感想です

実はこのまま帰るのもシャクなので、帰りに無謀にも『野間トンネル』でいくつかの写真を撮りました

が・・・現像してみるとほとんどが真っ黒なネガでした・・・

これも霊のしわざなのか??

それは定かではない・・・

 

長々とすみませんでした・・・

霊感のない私でも明らかに、『何か』を感じとることができた体験です。

(今でも不思議ですが・・・)

実はこの場所は「奇跡体験アンビリバボー」の心霊写真でも登場した土地です。

「くびきり場」のことも触れてます。

ここはむやみに行く場所ではありません。

訪れたいのなら、「自己責任」で。

あしからず・・・

 

『妙見山』怖い話シリーズ56

怖異 恐子
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