オカルト・怖い話

『あんがいみどぅち』怖い話シリーズ107

ふたりの釣り人が体験した怖ろしい話・・・

『あんがいみどぅち』

釣りの師匠と地図に載る釣り場をチェックしていた・・・

それを見ながら、あれこれ師匠に質問していたが・・・

そこで、ある地名に行き当たったとき・・・

今回は怖ろしい怪談話『あんがいみどぅち』をお伝えします。

怖異 恐子
皆さん、こんにちは・・・

毎度おなじみ心霊界の石原さとみこと、コワイキョウコです・・・

日本の地名って、なんか独特なものが多いですよね・・・

中には明らかに不吉な名前もあったり・・・

たたえば京都の「轆轤(ロクロ)町」・・・

ここは元々、「髑髏(ドクロ)町」と言う名称であったとのこと・・・

由来は昔、この辺りは死体の埋葬地であり、骸骨がごろごろと転がっているような場所だったからだそうです・・・

しかし江戸時代、「ドクロ町ではさすがに気味悪く、不吉だ・・・」と言うことで、当時の役人が変え、今に至ったようです・・・

そんな実は怖い地名であるのに、いわくを隠されて今に至る場所って・・・

実は多いのかも知れませんね・・・(汗)

それでは怖い怖い怪談話・・・

『あんがいみどぅち』

どうぞお楽しみください・・・

※このお話は3分ほどで読むことができます。

『あんがいみどぅち』怖い話シリーズ107

数ヵ月前体験したちょっと不思議な話をしようと思います。

ある日のこと・・・

私は釣りの師匠と地図を見ながら釣り場をチェックしておりました。

 

地図と言っても普通の地図ではなく、島の郷土史もかねた分厚い一冊の本です。

私たちが住んでいるのは、車でなら一時間ほどで一周できてしまうような沖縄の小さな離島なのですが、地形は険しく、人が簡単に入れないような所も沢山あります。

 

その郷土史兼地図には、海岸から山中に至るまで事細かく区分された地名から、島に何十と点在する御獄やお拝所までが解説付きで載っていて、私は釣り場を見ながら知らない場所を見付けると、ココは知っているかだのどんな場所かだの、ことある事に師匠に聞きながら読んでいました。

しかしある地名を聞いたとき・・・

 

「今、何と言ったか」

 

それまで私の質問に答えるだけだった師匠が急に聞き返してきたのです。

 

「あんがぃみどぅちと言いましたが、どうかしましたか?」

 

聞くと師匠は三ヶ月ほど前、畑仕事をしているときに、この『あんがいみどぅち』と言う言葉が急に頭に浮かできたとのこと。

一度ではなく何度も何度も。

不思議には思ったが聞いたこともない言葉だったので、すっかりそのことを忘れていたが、私に聞かれハッとそれを思い出し、驚いて聞き返したと説明してくれました。

まだ書いていませんでしたが師匠はいわゆる『見える人』で、たまに予知めいたことを的中させ周りを驚かせたりだとか、
ちょっと人とは違った不思議な力がある人です。

 

もしやこれは、その予知的な何かなのか?

オカルト好きの私は興奮しました。

本によると、あんがいみどぅちは海岸沿いにあり、意味は『東の水のあるところ』だそう。

この島では川や水の湧き出るところは神聖な場所とされており、ここも数あるお拝所(神様を崇め祭っている場所)のひとつのようです。

お拝所であることを告げると・・・

 

「それはもしかしたら神様に呼ばれているのかもわからん」

 

と、師匠も行くことに乗り気になってくれました。

その後、島の年長者に聞いて周り、あんがいみどぅちは元々は川の名前であること。

お拝所には、大潮の日の一番潮が引いたときに、危険を侵して海岸づたいに歩いていかねば行けないが、川ならば道路から山に分け行って比較的簡単に行けるということがわかりました。

(できたらお拝所の方に行きたかったな…)

 

次の大潮まではまだ日がありましたし、師匠も私も海の怖さは十分に知っていましたので、残念ながらとりあえずは川の方に行ってみることにしました。

ガードレールをくぐり崖を降ると、すぐ見えてきたその川は小さな清流で、岩壁の所々から水が湧き出るとても綺麗な川です。

私たちは川を散策しながら、何かご利益があるかもと湧き水を飲んだり顔を洗ったりなどして、最後は川の神様にお礼を言うとその場を後にしました。

 

「師匠行ってみて何か変化はありましたか?」

「うーん、少し体が重いくらいか」

……。

 

正直私はかなりがっかりしました。

二十歳も過ぎて恥ずかしい話ですが、この場所に来れば何か師匠の体に劇的な変化があったり、奇跡のような現象が起こるのではと密かに期待していたのです。

テンションが下がったまま今度は海に行き、最早二人の日課ともいえる釣りで今夜の酒の魚を手に入れると、師匠の家で一杯やってそのまま眠りこけてしまいました。

 

「…ぶつぶつ」

 

しばらくして私を起こしたのは、隣で寝ている師匠が何か呟く声でした。

最初寝言かと思いましたが、段々声が大きくなるしどうやら違うようです。

聞き耳をたてると・・・

 

「…ふざけんじゃねぇ…ぃぃ加減にしろょ…しね…」

 

などといったことを、こっちに向かって延々と繰り返し言っている。

他に人はいないし言っている相手は私以外ありえません。

そうと理解した瞬間、私の中に強い怒りが込み上げてきました。

 

「何なんだよっ!!!!」

 

何に怒ってるか知らんが、そんなに文句があるならぶつぶつ言ってないで直接言えばいいじゃねえか!!

馬鹿にしやがって…!!!

跳ね起きると電気を付けて、キレつつもヘタレなので、師匠から離れたところでまた酒を煽りながらふてくされていました。

しかし程なくして、私は飲んだばかりの酒と一緒に胃の内溶物を全て吐き出すことになります。

師匠が暴言を吐いていた本当の相手を知ったからです。

 

『そいつ』は私と師匠が寝ている丁度、間に一緒になって寝そべっていました。

もちろん見たのは師匠で私ではありません。

息がかかりそうなほど近くにいるそいつと、師匠は金縛りにあいながら必死に戦っていたそうです。

しかしそいつは一体、そんなところで何をしていたんだ?

背筋が寒くなりました。

寝ていたとき師匠と私の距離は半畳ほど、そいつがいた場所はつまり私のすぐ近くでもあったということです。

 

「お前に成りすまそうとしていた」

 

私の質問に対する師匠の答えを聞いた瞬間、ものすごい吐き気に襲われてトイレに駆けこみました。

『あんがいみどぅち』には川の神様が呼んでいたんじゃなかったのか?!

起こるならご利益こそあれ何で変なのが付いてくるんだ!

 

師匠はあれはあんがいみどぅちとは恐らく関係ないし、もういなくなったから大丈夫と言ってくれましたが、吐き終わった後も私のテンパりは中々治まらず、結局朝まで師匠の家で起きていました。

あれから数ヵ月たちましたが、まだ師匠が聞いた声の正体は分かっていません。

別段、私たちに変わったこともありません。

でもまだ私は、あの声はやはり川の神様で、これから何か師匠に奇跡を起こしてくれるんじゃないかと、密かに期待しているのです。

『あんがいみどぅち』怖い話シリーズ107

怖異 恐子
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ゆきキャベツ

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