某有名掲示板に投稿された怖ろしい話・・・
『107枚FAX厨・第1話』
とある同人誌を描く漫画家の卵・・・
ある日、彼女が家に帰ると大量のFAXが届いていた・・・
そこにはファンらしき人物からのおびただしいメッセージが・・・
今回は怖ろしい怪談話『107枚FAX厨・第1話』をお伝えします。
毎度おなじみ心霊界の石原さとみこと、コワイキョウコです・・・
今回の怖~い話は、某有名掲示板に投稿されたお話です・・・
長文のため、全4回に分けてお送りしていきます。
なんか・・・お化けよりも人間の方がよほど怖いのかも・・・知れないですね(汗)
それでは怖い怖い怪談話・・・
『107枚FAX厨・第1話』
どうぞお楽しみください・・・
※このお話は9分ほどで読むことができます。
※全4話すべて読んでも、39分ほどで読むことができます。
『107枚FAX厨・第1話(全4話)』怖い話シリーズ70
543 名前:名無しさん@どーでもいいことだが。
すみません…
なんか、怖いことになっています…
帰ったらFAXの紙が根こそぎ無くなったくらいのびてて、そこにぎっしりと私に対する憧れとか尊敬とかハートとか…何がなにやら。
全部怖くて読めません…。
最後の部分だけ読んで、慌ててこのスレを探し出して打ち込んでいます。
「お会いできるのが楽しみです」
これは一体どういう意味なのか、小1時間FAXに問い詰めたい気分です…。
どう思いますか…?
FAXの吐き出した部分は部屋の半分を紙にしていました。
545 名前:名無しさん@どーでもいいことだが。
うちは留守電設定にして会社に行くのですが、帰ったら目の前が真っ白で。
それが玄関脇のFAXから出たものだと気づくのに数十秒かかりました。
こんなにびっしりと文字が羅列しているのを見たのははじめてです(怖)
とにかく根性で全文目を通して読んでみます。(何時間かかるのやら)
発信元が記載されていないのも不安…。
549 名前:543@FAX
分かりやすく名前をつけてみました。
>547さん、私のことは時間が掛かるのでお気になさらず…。
先に戸締りをしておきます。
私は姉と2人で普通のマンションに暮らしています。
FAXで同人のやりとりをするというようなことはなく、同人友達には携帯の電話番号しか教えていません。
(同居で仕事にFAXを使う姉に迷惑が掛かるので…)
FAXを使うときは、印刷所とのやりとりくらいです。
なので、どうして(私のことをこれだけ誉めてくれる人が)知っているのか全く心当たりが無いのです…。
同人やっている人はFAX持っているのが普通だと思って、電話番号を住所から調べたのかもしれない、というのが1番分かりやすいのですが…。
では、まず読むことに専念します。
551 名前:543@FAX
うちのFAX用紙はB4規格なので、B5単位に適当に折りたたんでみました。
107ページ出来上がりました(涙)
最初の受信時間が午後14時10分になっていて、途中で切れたのか、再着信が15時1分からになっています。
約1時間半(推測ですが)に及んで受信していたことになります。
ヒィ――…
相手のことは今のところ分かりません。
姉は先週から香港旅行としゃれこんでいます。
買って来てくれるであろうブランド鞄なんかを楽しみにしていたんですが、そんなものどうでもいいから帰ってきて欲しいと思ってしまう…。
今から落ち着いて読んでみます、読みたくないけど(ウワーン
566 名前:543@FAX
半分読まないうちに頭が痛くなってきました…。
今のところ、15ページくらいですが、何しろ文字が細かくて、読み取れない部分も含めて、どうやら使い回しなどではなく全部オリジナルのもののようです。
私は同人をはじめて6年になるのですが、その間に出した本のことをこと細かく感想にして書かれていました。(現時点)
感想がもらえるのは嬉しい事なのだけれども…これは…。
随分と私を誉めてくれるのですが、厨特有の「マンセー」理論が痛いです。
まだまだあるのかと思うと泣いてしまいたい…。
ただ、まとめたときに、絵がちらほらとあったので、それを飛ばせば早いかもしれないです。
何にしろ、この量は素で怖いです。
579 名前:543@FAX 1/2
あらかた(途中耐えられなくて飛ばしましたが)読み終わりました…
投稿サイズでトーンバリバリ40Pを描き切った気分です。
途中からは自分の作品のことを語りだし、
「今度ゲストさせてくださいね!」と。要らん。
そして「ページが足りなくなったらこれを使ってください」と、数十枚に渡って(正確には30枚)マンガとイラスト(しかも使えたものではないヘタレというのはお約束?)
私のジャンルは、長いことファンタジー創作なので(商業雑誌も多少かじる)当然相手の作品も創作でした。
この作品の内容はともかくとして、まとめると・・・
●はじめまして&あなたのファンでした。
●あなたの作品のここがこう好き・このキャラクターが好き
(今まで出した中から30冊くらいについて、一冊一冊の感想)
●本当は全部語りたいけど、これ以上はあなたが疲れるから…(←もう憑かれてる。気づけ)
●だから、会ってゆっくりいろいろなことをお話がしたいです。
●ところで、○○(本人の下の名前らしい。PNなのかは不明)的には、春大阪に逝きたいのですが、あなたは空いていますか?もし良かったらそのときにでもお話がしたいです。
○○はいつでも空いていますよ☆前日も翌日も休みなので、一緒に遊びましょう!
●春混みの原稿は進んでいますか?もし良かったら、○○の原稿使ってください!
(そして30ページほど続くマンガとイラスト)
こんなのですけど、またゲストしますから!
●もしあなたのお家にFAXが無かったらどうしようかなと思いつつ、送信します!
お返事はお忙しいと思うので、要りません。でも会ったらお話してくださいね!
すぐに飛んでいきたい気持ちを押さえつつ…会えるのが楽しみです。
●ちょっと長くなっちゃいましたけど、これからもヨロシクね!キャッ。
580 名前:543@FAX 2/2
随分と原文に手を加えてしまいましたが、こんな感じです。
何しろ細かいわ、顔文字ばかりだわ、記号は飛び交うわで読みにくくて…。
全部を完読するには1日掛かるので、目を通して相手の情報だけを探りましたが、ひとつも見当たりませんでした。
その子(?)のTというPNか本名かも分からない下の名前以外は。
うちのFAXは本当に受信送信だけの古いものなので、番号表示などはありません。
今は昔使っていた黒電話(リンリン五月蝿い。)を変わりに繋いで、FAXを取り外していますが、姉が旅行から帰ってきたらライター職の彼女にはコレは必須です…。
とにかく、今から風呂はいって食事して、落ち着いたら隣に住んでいる子に話しておこうと思います。
交番は……チョト事情があって、ここの交番が嫌いでして、迷っています。
以前に変なオジサンに尾行されていた時期がありまして、その時に頼ってみたものの、何ら救ってくれなくて、結局家に押し入られてレイープされかかったことがあって。
不信感が強くなっているし、その時にかなり嫌な顔されたという印象がどうしてもあります…。
お隣の男の子(19だったかな?)とは親しいのでそっちにまず相談…という形にさせて頂きます。
せっかくの助言を後回しにしてしまうようで申し訳ないのですが、本当に痛いオマワリなんで。
582 名前:543@FAX
蛇足です。
春混みには行かないので原稿もやってないし、春大阪も冬混みのを繰り越してマターリ参加するだけで新刊は無いです。
サイトは持っておりますが、同人関係のものではないので同人誌で公開したことはありません。
(プログラム技術系ページなので、間違っても自分のことが同一人物だと分かることは無いです)
592 名前:543@FAX
電話番号→同人はじめて6年、うち両親が他界してから姉と一緒に4年ここに住んでおります。
なので、地域のハローページみたいなものにはバッチリ載っているかも…。
住所→ここ1年以外の同人誌には奥付をつけておりました。(反省)
商業関係もあり、ネット同人をやっていないので奥付は必要だったのです。
最近は局留めにしておりますが。
604 名前:543@FAX
136…ですか?(風呂上りなので突然ご容赦ください。今からメシです)
あまり電話方面には詳しくなくて。
609 名前:543@FAX
136、やってみます!それ以降受信もないようですし…。
24時間オッケーですよね。緊張するな…近所だったらどうしよ。
617 名前:543@FAX
すみません…電話を使ったのでIDが変わっていることかと思います。
結論から言うと、理解不能です。
電話番号は確かに知らないところからだったので、その人の家だと思い、かけてみましたところ、「もしもし、○○○○○○○(某コンビニ)++店です。」と、やたらハイに明るい声が…。
思わず「間違いました、申し訳ありません」と切ってしまいました(汗)
店舗名から場所を察することは出来ませんでしたが、電話番号で検索して、そこが隣の県であることがわかりました。
突然八方塞りです(苦笑)
620 名前:543@FAX
でも、まだ押しかけてくると決まったわけではないし、今夜は何も無さそうなので朝にでも隣に言っておこうかと思います。
この不気味なFAXはどうにも…もにょもにょ。
捨てたいけど、証拠になるから捨てられないんですよね?
コピーを取るのは今でも機械があるので出来るのですが…(トナーが勿体無い…←本音)
651 名前:543@FAX
ああああ、明日も仕事があるのにこんなクソFAX(ずっと眺めてたらもう本当にうっとうしいんです…)のせいで、こんな時間に…。
F
AXはとりあえず大体の部分をコピーしました。
無駄になったら裏にラクガキでもしよう。
コンビニに再度連絡し、大量に送っていた人が居なかったかと聞くと、自分は夜のみのバイトなので分からない、昼間電話してくれと言われました。
ごもっともです。動転しています。
みません。
ただ、レシートやレジの記録から調べてもらったのですが、1度昼間に5000円ほどのFAX使用があったらしいです。
難民のほうも拝見しましたが、1万円はかかるとのこと。
不思議なのですが、また昼間、会社の隙を見てこっそり電話したいと思っています。
それが何の解決になるのかは分かりませんが…。
これ以上何も無かったら良いのですが。
皆様本当に色々とありがとうございます。
714 名前:543@FAX
こんばんわ。こんな時間にすみません。
今日は残業で23時帰宅でした。
当然のこと、FAXは外してあるので何もありませんし、代わりが黒電話なので着信があったかどうかも分かりません。
昼間、コソーリ上司の隙を見て電話再トライしてみたところ、若い声の店員さん曰く「覚えていない」とのこと。
そんな異常なFAXの量を覚えていないのかと聞くと、「忙しかったんで」と素で返されました。
昨夜の店員さんとは態度が偉く違います…。
もう少しどうにかならないかと詰めると、「確かに大量に送信していた人は居たが、そのいでたちまでは不明」になりました。
また、防犯ビデオもレジの斜め裏側にあるFAXの場所は映していないそうです。(鬱)これは店長代理という方から聞いたのですが。
いい加減な記憶の店員さんのおかげで白紙です(´Д`;)
(でも、これが分かったからと言って事後対策にはなれど事前対策にはあまりならないんですよね…。店員さんに罪はないし…。)
春大阪が怖いです。
でも明日の上司も怖いのでそろそろ寝ます。
皆様、貴重なご意見ありがとうございます。
650 名前:107枚厨@53-543
お久しぶりです。といっても名無しでROMらーしておりましたが。
ちょっとした途中経過ですが、ご報告良いでしょうか?
652 名前:107枚厨@53-543
その節では、色々とお世話になりました。
107枚FAXの53-543です。
その後の報告をさせて頂きます。
覚えていらっしゃる方に向けての事後報告なので、聞き流してもらって構わないです。
あのFAXの後、全く音沙汰や動きが無かったので、私も安心して春大阪に向けて新刊は無いけどマターリ準備を進めていました。
さすがに前日はこのことを思い出してビクビクしておりましたが、何事も無く、当日に至ってもインテスレで噂のフランク(゚д゚)ウマーもこなし(藁、売上もまずまずで、大満足で帰りのタクシーに乗りました。
もしかすると、その交通手段がいけなかったのかもしれません。
自宅のアパート前にタクシーで着いて、姉が帰って来るまでに(姉はとっくに旅行から帰ってきていました)ご飯を作ってしまわなくてはと思いつつ、大量の荷物をタクシーから下ろしてもらい、そのタクシーを見送ってホッと一息ついたときです。
後ろから急に、ぞぞっとするような猫撫で声が聞こえました。
654 名前:107枚厨@53-543
少し振り向いてみてみると、うちのアパートの2メートルくらい後方で、同じようにタクシーがついていて、そこから紙袋2つくらいの荷物と共に下りる某ピンク家の少女。
いでたちから、一瞬で「お仲間(同人者)」と分かった私は、定番のピンク家スタイルに苦笑しながら、ご近所にも同人者っているんだなと、少しだけ気まずい思いで荷物を台車に載せました。
聞こえた猫撫で声は、タクシーの運転手に向けて発せられていた模様でした。
それからは後ろを見ることもなく、せっせと荷物をまとめ、さて運ぼうかと思ったときでした。
「Tさん(はぁと)」
呼ばれるはずの無いペンネームを呼ばれ、私は咄嗟に後ろを振り向きました。
なぜなら、その声が先ほどの猫撫で声だったからです。
何時の間に近寄ってきたのか、目の前に「彼女」が居ました。
ピンク家お決まりのパッツンパッツンではなく、すらっとしたスタイルで、こんな格好じゃなくても十分可愛い感じの子でしたが、私にはそんなことどうでも良かったのです。
次の瞬間、彼女はそのふわふわをはためかせて、私に抱きついてきたんです!
まるで数年ぶりに会う姉妹のように傍目には見えたでしょうか。
そのくらい、彼女は感激しきった様子で私を抱きしめて喚きたてました。
あまりの突然さに、私が考えたのは、「自分のファンの子なのかも、今日スペースに来てたっけ?」でした。
655 名前:107枚厨@53-543
でも、覚えがありません。
うちはインテでも毎回100人単位でお客さんが来てくれますが、私は一人一人に手渡しを心がけていて、これはチョト厨な行為かもしれませんが、一人一人の顔や特徴を少しずつでも記憶に刻んでます。
なので、常連さんなんかはすぐに分かりますし、スケブなどが忙しくて描けない分、必ず自分の手から感謝の言葉と共に本をお渡しする、という理由で一切委託も売り子も頼みません。
なので、こんな人は今日うちに来ていなかった、くらいの記憶はありました。
ただ、自分がスペースを離れた時間に来てくれたのかもということも考え、まずは落ち着くことにしました。
その時点でもまだ、FAXのことは思い出しません。
「Tさん」
彼女は感極まって、泣きながら(本気です)私の手を握りました。
相変わらず猫撫で声なので、全身さぶいぼ(鳥肌)状態です。
「今日はお会いしようと思って、でも寝坊しちゃって~、帰りにお邪魔しようと思って~」と、「+++て~」ばかりで一気にまくし立てます。
ごめんなさい、この辺りは少しうろ覚えです。
要約すると・・・
○今日はうちのスペースに来るつもりであった
○しかし寝坊、ゆっくり話す時間が無い
○しょうがないので、帰りを待ち伏せて、タクシーで後を追った
いつもタクシーの方が早いし近いので、ついついタクシーの癖がついていたのですが…。
並んでいる時に後ろは見なかったし、私が完全に不注意だったかもしれません。
ただ、思わないですよね?
タクシーで跡をつけられるなんて…。
656 名前:107枚厨@53-543
私は一通り彼女の話を聞き終えると、まずは深呼吸しました。
落ち着かなくてはと。
ここは外だし、人通りも少ない上に、幸いにもまだアパートの前。
家に入らないように話をすれば、上がりこまれることは無い。
ようやくです。
ようやく、そこで気がついたんです。
というか思い出したのです。
彼女があの忌まわしいFAXを送ってきたのではないかと。
お恥ずかしながら、本当に「家の中に入られる」という事態を連想した時点ではじめて、この「押しかけ」という状態なのだと思い出しました。
私が必死に落ち着く横で、彼女は勝手に台車を押しはじめました。
「やだ、何してるんですか」私は慌てて彼女の手を止めて、押し戻しました。
「手伝ってあげますよ、大丈夫ですからTさん」
この子、必ず語尾の最後で私の名前を呼ぶんです…。
巨大なハートマークでもつきそうです。
「お願いです、今日とても疲れているんで、帰ってください」
頭を下げて頼みました。
私も必死です。
このスレの色々な事件のように、悲惨なことに絶対したくないっていう気持ちが強く、何なら、そこで土下座してでも帰ってもらいたかったんです。
657 名前:107枚厨@53-543
すると彼女が素っ頓狂な声で言いました。
「ごめんなさい!そうでしたよねTさん!」
予想もしてなかった(このスレッド読んでいると…笑)答えに、私のほうが「はぃっ」と素っ頓狂に返してしまいました。
もしかしたら、彼女はFAX厨じゃないかもしれない。
そんな考えまで湧いてきます。
彼女は慌てて自分の紙袋を抱えると、頭を下げてきました。
「Tさん疲れてるなんて思わなくって、突然ごめんなさい、そうですよね、疲れていると色々とお話が出来ませんし、ゆっくり眠りたいだろうし、私も今日はこれで帰ります。Tさんの姿を見れただけでも満足ですTさんv」
その間、私は「あの」「え」「あ」くらいしか突っ込めませんでした。
猫撫で声でまくしたてた彼女は頭を下げて、異常にあっさりと帰っていきました。
しかし、最寄り駅の無いここでどこから帰るんだろう。
私の疑問をよそに、最後、彼女は振り返って手を振ってきました。
「また後日、Tさん!」
ホッとしたのと、それから色んな考えで、私は台車のダンボールの上にへなへなと座り込んでしまい、結局姉が帰って来るまでに料理をしておくことすら出来ませんでした。
あの子はFAX厨だったのか、それとも違うのか、何故私なんだろうかと、色々とまだぐちゃぐちゃですが、途中経過ということで、ご報告させて頂きます。
再来のヨカーンもあり、とても楽観視が出来ない状態なのですが…。
一体、もう何がなにやら分からないので、無茶苦茶な文章にして失礼します。
同一人物であってもなくても、どちらにしろ厄介だなという気分です。
658 名前:107枚厨@53-543
…すみません。これで終わりです。
番号入れ忘れありすぎ鬱…ぃょぅさんすみません…
『107枚FAX厨・第1話(全4話)』怖い話シリーズ70
↓↓↓ 次にオススメの記事 ↓↓↓