大切な人を失った女性に起こった怖ろしい話・・・
『放心状態』
私には付き合って三年になる彼氏がいた・・・
ずっと一緒にいるんだろうなと思ってた・・・
けど喧嘩したその日に彼は事故で亡くなって・・・
今回は怖ろしい怪談話『放心状態』をお伝えします。
毎度おなじみ心霊界の石原さとみこと、コワイキョウコです・・・
人はショックなことがあると、放心したようにボーッとしてしまうことがありますよね・・・
そんな時、何かしら考えてたりするけど・・・
イマイチ、何を考えていたのか覚えてなかったり(汗)
ただボーッとしてたのか、それとも何かしてたのか・・・?
あまりにもショックが大きすぎると、自分がしてたことも覚えてない・・・
なんてことも、あったりするんですかねぇ?(汗)
それでは怖い怖い怪談話・・・
『放心状態』
どうぞお楽しみください・・・
※このお話は3分ほどで読むことができます。
『放心状態』怖い話シリーズ121
私が体験したと言うか、私の親と彼氏の親が体験したと言うか…霊より私が怖かった話。
三年前のこと。
当時、私には付き合って三年になる彼氏がいた。
性格は正反対だったけど、仲良かったし尊敬できて、このままずっと一緒にいるんだろうな、と思ってたんだけど…
ささいなことで喧嘩したその日に、彼氏が事故で亡くなってしまった。
面識があった彼氏の親からの電話で聞いた時は、よく理解できなくてぼーっとしてたんだけど、気づいたら両親に連れられて病院にいた。
顔はそんな傷がなかったのだけは、はっきり覚えてる。
ここから記憶がぶつ切り。
なのでここからは親から聞いた話。
私はたまにぽろぽろ泣いたりしてたみたい・・・
病院で彼氏に対面した時号泣した以外は、終始ぐったりして大人しかったらしい。
静かすぎて逆に周りがハラハラしたと。
何日か経ってもそんな状態だったから、一旦休職させて親は私を実家に連れて帰った。
相変わらず話しかければ反応はするし、ご飯も少しだけど食べるんだけど明らかに私はぼーっとしてたらしい。
虚ろと言うか、世界が現実感なく見えてた。
親は早寝で眠りが深いので、あまり夜中、別の部屋にいる私の様子は知らなかった。
だけど、たまたま起きた時、私の部屋の前を通ると、大体パソコンいじってる気配がしてたようだ。
まぁ何かする気になってるならよかった、私の様子をみて思ってたそうだ。
彼氏の四十九日も目前って時に、家に彼のお母さんから電話が来た。
『○○ちゃん(私)最近どんな様子ですか?』って何か含んだ感じで聞かれたから、「相変わらずですが…○○に何か?」って聞いたら、言いづらそうに話してくれたらしい。
前日の夜、彼のお母さんが彼の遺品を片付けていた。
色々思い出して泣いていたら、急にプップップッと電話を発信する様な音がする。
音の出所を探すと、彼の愛用していたノートパソコンから聞こえているようだった。
電源を入れた覚えもないので不思議に思いながら開くと、Skypeが立ち上がって勝手に通話を発信している。
発信相手は私。
すぐに相手が出なかったことを知らせるツーッツーッという音になったけど、何もいじってないのに不思議だなと気になって、私との通話やメッセージの履歴を開いたらしい。
そうしたら、昨日までの着信履歴びっちり。
ぞっとして、私の親に連絡したらしい。
パソコンに疎い私の親も、説明されてびっくりした様で、その日の夜、相変わらずパソコンに向かう私に話しかけて画面を覗いた。
夜中なのでパソコンの液晶の明かりの中、ぼーっとマウスを動かしてる私。
画面は彼氏への発信中。
相手が出ないので発信が切れる度、無表情で再度発信を繰り返す。
切れる、また発信する。
ぞっとして思わず居間へ引っ張って行き、「何してるの!」と怒鳴ったらしい。
私は「出ないから…」とか言ってたらしいが、こんこんともう彼氏はいないこと、このままじゃお前も死んでしまう、と泣きながら諭されて、ようやく何かを理解した様に大泣きしだした。
親もあまりに私が抜け殻状態すぎて、彼氏のことにあまり触れないように腫れ物扱いだったから、怒鳴られてようやく現実が認識できたのかも。
何時間も泣いて泣き止む頃には、なんとなく正気な感じになってた。
ここからは覚えてる。
たぶんあまりにも急で、理解しようしようとしてできなくて、彼氏に聞こうとしたんだと思う。
よくSkypeで話してたし、物知りな彼氏によく色んなことを聞いてたから。
霊的なのは、電源が点いていなかったはずの彼のパソコンが勝手に点いて、私に発信したことだけ・・・
ちなみに後で見たら、私の方にも履歴は残ってた。
そんなことより、真夜中にひたすら死んだ彼氏に発信をし続ける私の姿と、彼のパソコンの履歴のが完全に洒落にならない怖さだったと思う。
私の親と彼氏のご両親には、怖い思いと心配かけて本当に申し訳なかった。
勝手な解釈なんだけど、彼からの発信は本当に後追いでもしかねない様子の私を見た彼が、四十九日が終わる前に親達に知らせてくれたんじゃないかな、と思ってる。
最後まで心配と手をかけさせっぱなしだった。
ただのパソコンの誤作動かも知れないんだけどね。
後日お墓参りに行って、彼氏に一緒にいてくれたことも含めてたくさんお礼言っといた。
余計なお世話だし当たり前のことなんだけど、家族でも恋人でも友人でも、今一緒にいれる人を大切にしてださい。
私は喧嘩してひどいこと言っちゃって謝れないままなのを、今でも後悔してる。
つい先日が彼の命日で、ようやく穏やかに彼を思い出せるようになったので、何年もたくさん励ましてくれた友人に、結婚を前提にした告白の返事をしよう思う。
『放心状態』怖い話シリーズ121
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